神殺しの剣

ミミングスの剣 Sword of Mimings

所有者: ホテルス
時代: 古代ゲルマン
地域: スウェーデン
武器の種類: 剣


バルドル神話

 スウェーデンの王の息子として生まれたホテルスは、国王の死後ノルウェーの王によって養
成された。ホテルスは小さい頃から武勇に秀でており美しい青年に育った。
また、竪琴を引かせても、超一流の腕前を持っており、武芸に秀でた才能の持ち主であった。
 そんな彼に、国王の娘のナンナが恋をしてしまうのである。
これが気に入らないのが恋敵の半神バルデルスであり、ホテルスを抹殺してナンナを自分の
恋人にしようと決意し、二人の戦いが始まるのである。


神々対ホテルス

 バルデルスに対抗する為にホテルスは遠い凍った山野に住むサテュロスのミミングスの洞窟
を見つけ、ミミングスを捕らえ、身代金として剣と腕輪を奪う事に成功した。
この剣は神をも倒せる必勝の剣といわれ、腕輪は、無限の富をもたらすものであり
バルデルスを倒す為ノルウェーの王がホテルスに教えた必勝のアイテムである。
 ミミングスの剣を手にしたホテルスはいよいよバルデルスと戦う事になる。
バルデルス軍にはオーティヌスやトールなどの神々の軍勢がいて圧倒的な力の差があった。
 トールは手に持つこんぼうで人間の軍を圧倒するが、ホテルスの持つミミングスの剣で
トールのこんぼうの柄から断ち切ってしまった。神の武器であるこんぼうを斬られた神々は、あ
まりの武器の威力の凄まじさに敗走してしまうのである。


神をも倒せる剣
 
 ホテルスはナンナと結婚しスウェーデンの王となったがバルデルスとの戦いはまだ続く。
ホテルスはワルキューレに魔法の道具、勝利の帯をもらい強力な運を手にいれる。
そしてバルデルスとの最後の戦いで運よくバルデルスをミミングスで貫く事が出来た。
 バルデルスは半神の力を持ってしてもミミングスでつかれた傷は癒える事無く3日後に死ん
だ。バルデルスの父オーディヌスは復讐の為にリンダとの間に生まれた子ボーウスを
ホテルス抹殺に行かせた。
この戦いでホテルスは激闘の末に敗れ息耐えるが、ミミングスで傷ついたボーウスも
決闘の翌日に死亡した。


ミミングスの剣

 この武器は「デンマーク人の事積」という作品で登場する武器である。
この物語は色々な神話を混ぜた作品であり、主な神話の登場人物は北欧神話となっており
オーディンもオーディヌスと変えられている。
このミミングスの剣はとりねこの木で出来たトールのこんぼうミョルニールを叩き斬るほどの凄
まじい破壊力を持つ剣だが、結果的には持ち主を不幸にしてしまう魔剣である。
 この武器の最大の特徴は不死身であるはずの半神を葬る事が出来るという
神々にとっては一番問題とされる恐怖の神殺しの剣といえるだろう。
武器の形状は挿絵などから見ると片手持ちの一般的な騎士の持つ剣と推測出来るが
多くを語られてはいない。



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